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地域情報化計画の実現を支援する
『自治体ドットコム』
株式会社クロス・カルチャー代表取締役
加藤晴彦
かとう・はるひこ 1952(昭和27)年生まれ。71年、岡崎市役所へ入庁。市教育委員会、市長公室企画課、情報推進室長などを経て、2000年3月に退職後、クロス・カルチャーを設立。講演活動の傍ら愛知県高度情報化推進会議委員、自治体コンピュータ2000年問題対策委員などを務める。



 かつて『ニューメディア』がもてはやされた時代に、技術的な課題や自治体の情報不足から、「自治体における情報化は失敗した」といわれました。しかし、それもいまでは過去の話。現在ではマルチメディア時代へと大きく進展し、技術的課題も解決され、単なるソフトの導入ではなく過去の教訓を生かした「新しい行政情報化」を模索する動きが広まっています。
 とはいえ、自治体を取り巻く経済環境は破綻状態といえ、地方の独自性を維持・発展することが困難な時代であることも事実。そのための打開策として、政府は行財政改革を打ち出し、その手法の一つとして「地域情報化」が位置付けられていますが、相応の「時間」と自治体の「意識変革」なくして現状打破は難しいといえるでしょう。
 このような地域情報化を進めるためには、まず、行政サービスを行うための生活者ニーズと行政コンテンツを整理しなければなりません。その課題を解決した上で、地域に求められる通信ネットワークのインフラや施設の整備を行うことが重要なのです。自治体においては、このような地域情報化の真の意義を理解しながら施策を推進する必要があります。
 そうした地域情報化にあたり、自治体を側面から支援し、地域まちづくりから行政の真のサービス実現のために役立つサイトを目指して創設したのが、『自治体ドットコム』です。昨年の仮オープン後、今年4月までの5ヵ月間のトライアル期間を経て、今年5月、正式に会員専用サービスを開始しました。会員は自治体と企業で、会員数は現在30です。

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自治体ドットコム http://www.jichitai.com

将来的にはASP事業も視野に

 現在、『自治体ドットコム』で提供している情報は、社内で調査した全国3300団体の基礎データである「自治体規模(人口・面積・工業出荷額・世帯数)」「URL」「教育情報」などです。また、総務省ほか6省庁の情報化関連施策および予算を掲載し、あわせて関連する報道発表資料も簡単に閲覧できるようにしています。さらに、自治体が「どこの企業に尋ねたら適切な行政サービスのアプリケーションがあるか」という疑問にも応えるべく、各企業の協力を得て推薦システム群を掲載しています。
 加入金は、より多くの方々に活用していただけるよう、一律5000円としました。利用料金は自治体の規模により多少の差異がありますが、東京へ1泊2日の出張をするのと同等の料金であり、決して高い投資ではないのではないでしょうか。
 また、『自治体ドットコム』は、株式会社クロス・カルチャーが提供するサービスですが、実際の運営にあたっては公共性を重んじるため、「自治体ドットコム運営評議委員会(会長・百崎英行政情報シス研究所理事長)」を組織化。この委員会には財団法人や社団法人、大学の先生などにご参画いただいています。また、サイトのスムーズな運営のため、幹事会社25社の協力により内容審査を行う仕組みとなっており、内容やサービスが特定企業にかたよる心配もありません。
 今後の展望としては、必要な時に情報を収集するためのサイトから一歩進んで、会員団体にはこちらから重要情報を積極的に配信する「PUSHサービスの検討」や「地域情報化計画策定に関する相談」、「地域情報化意識調査」についてのアドバイス、あるいは「補助事業導入手続・実績報告書作成」等の支援業務の拡充、なども計画中です。特に、国の補助制度の導入や情報化を機に行政改革を志向する自治体には、その手法などコンサルティング・サービスを提供していきたいと考えています。
 さらに、自治体の情報化を進める上では、「ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)」という考え方も避けて通れません。より高度化した行政サービスを求められる時代には、従来以上の行政効率化が必要ですが、そのために自治体が確保できる予算と人材には限りがあり、なかでも情報化コストは、今後大きな負担となることが想定されます。この点、『自治体ドットコム』がASP事業を立ち上げることで、人や予算といった自治体の経営資源を有効に活用することが可能となります。
 こうした機能強化も視野に入れながら、今後ともサイト内容の充実に努めていきますので、ぜひご活用ください。



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