






- 内部統制の強化を目的として、スプレッドシートを利用するリスクを回避したい。
- 税制改正のたびに、スプレッドシートの変更に大きな手間がかかっていた。
- 合理化のため、地方税の電子申告を検討していた。
- システムに組み込まれた業務プロセスによって、業務の標準化が実現した。
- スプレッドシート改訂のためにかかっていた手間が省け作業の合理化を実現できた。
―― ASP1000R導入前の課題点について教えてください。
岩崎 法人税については、スプレッドシートですべての別表を作成し、地方税については、申告件数も多いので市販の税務申告用ソフトを利用していました。税務申告自体は直接、財務情報に影響してくることはありませんが、やはりスプレッドシートではリスクがあり、コントロールも難しい。今年から金融商品取引法に基づく内部統制制度が導入され、当社も内部統制をさらに強化していく必要があることから「きちんとした業務プロセスにしておきたい」というのが大きな課題でしたね。もう一つは、業務の効率化です。これまでは、複雑な外国税額控除の計算や約80か所におよぶ地方税申告書の作成、あるいは税制改正のたびにスプレッドシートを変更する手間などに大きな負担を感じていました。
―― ASP1000Rの決定要因は?
岩崎 一つは先述の「外国税額控除」があります。いくつかのソフトを検討しましたが、きちんと外国税額控除に対応しているソフトはあまりないんですね。その点、ASP1000Rは完全対応ということでしたので、これは使えるなと思いました。もう一つが、地方税の申告業務を効率化するために電子申告を検討していたことです。これについても、従来利用していた市販ソフトが電子申告に対応していませんでしたので、ASP1000Rへの切り替えを検討しました。
―― すぐに決まったんですか?
岩崎 実は、社内で懸念事項がありました。ASP方式になるので、データが社外に保管されます。最初は重要性の高い税務のデータを社外に保管することに抵抗感があり、できれば自社のサーバに保管したいと思っていました。しかし、データが保管されるTKCインターネット・サービスセンターでは地方公共団体のデータも保管されているという点や、最高度のデータ・セキュリティ体制を備えた環境の下で入力データや申告書データ、電子申告データが10年間保管されるということを聞いて、安心しました。バックアップの手間も省けますし、時間短縮にもなります。
―― 利用効果はいかがですか。
金子 税制の改正があるたびに、スプレッドシートの計算ロジックを変更あるいは新規作成する作業がなくなっただけでもすごく楽になりました。また、スプレッドシートの場合、別表間の転記とか、数字の整合性を最終的には目で見てチェックするしかありません。ASP1000Rでは、それが自動的に行われます。また、いままでは、法人税額が変わるたびに地方税計算のためのデータを手入力していました。その点、ASP1000Rは自動的に反映するため非常に効率化されましたね。
土田 また、地方税の方は税率マスターと連動しているところが便利ですね。以前の市販ソフトには、地方税率マスターがなかったので、まず、申告書作成の前に地方税率の変更がないかを約80か所ほど確認して、変更があれば手作業で税率を入力し直していました。
―― 電子申告はどうでしたか?
土田 今回は実施できなかったのですが、地方税については対応する市町村が増えてくると、発送作業や送り先のチェックなどの準備作業がなくなって、楽になると思います。
経理業務も「毎日改善」へ
―― ASP1000Rに期待する点をお聞かせください。
岩崎 やはり経理の担当者には、会計や税務の専門的な知識が必要になります。経理部としては、いかに専門的な知識を持った人を育てるかということが一番ポイントになってくると考えています。経理といっても業務として幅が広いと思うのですが、特に当社の場合には、税務・会計・連結すべての業務を会計グループで処理しています。そのため、四半期決算開示や内部統制への対応などの新しい業務が増えてくると、いままで以上に人的負担がかかってきます。経理部の通常業務や税務申告業務は重要な業務です。もちろん間違ってはいけません。かといって時間はそんなにかけたくないということもあります。また、当社の社長は、経営理念である「創造・貢献」を実現するために、ただ漫然と仕事に向かい合うのではなく、常に「進化」を意識しながら仕事に対峙する姿勢が必要であることを「毎日改善」という言葉で伝えています。経理部もいままでのやり方に安住してはいられません。通常業務については、内容・背景・法令等の理解を前提として誰でも簡単に早くできるという状況にして、もっと戦略的なことを考えていく…。例えば、税務関連では、グローバルな税務戦略とか移転価格税制ですね。そういった戦略的な方向へ経理部のパワーをシフトしていく必要があります。ASP1000Rは、システムに業務のプロセスが組み込まれていることや、税務の専門家である税理士のシステム・コンサルティングを受けることができるということもあって、たとえ担当が変わっても、業務を「難なく」「簡単に」「同じように」できるという標準化が図れると考えています。もちろん、経理部の課題のすべてがASP1000Rで解決できるわけではありません。しかし今後は、ASP1000Rを利用して法人税や地方税の電子申告も実施し、業務の効率化を実現することで、経理部のパワーを戦略的な業務に向けていきたいですね。
(インタビュー・林田行雄)
| USER PROFILE |
| 名称 |
カシオ計算機株式会社 |
| 設立 |
1957(昭和32)年6月1日 |
| 本社 |
東京都渋谷区本町1-6-2 |
| 資本金 |
485億9,200万円 |
| 売上高 |
6,230億5,000万円(連結2008年3月期) |
| 社員数 |
13,202名(連結) |
| URL |
http://www.casio.co.jp/ |
| 東証1部上場 |
掲載の内容、および当社製品の機能、サービス内容などは、2008年9月現在のものです。
お問い合わせは下記のボタンから、またはフリーダイヤル(0120-860-316)まで。
※掲載企業様への直接のお問い合わせはご遠慮ください。
当ページをPDFで開く