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TKC連結会計システム eCA-DRIVER
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ユーザ事例

「戦略経営者」2010年5月号記事より

連結会計システム(eCA-DRIVER)ユーザー
アントケアホールディングス株式会社

正確かつ迅速な連結決算で戦略的に「介護事業」を展開

高齢化社会を背景に介護ビジネスで急成長を遂げているのがアントケアホールディングスだ。同社は介護施設運営会社4社を統括する持株会社で、とくに“有料老人ホーム”の運営を得意にしている。株式公開を視野に入れていることから昨年、TKC連結会計システム『eCA−DRIVER』を導入し、タイムリーにグループ全体の収益状況をつかんでいる。そこで同社の仲田博人取締役執行役員・管理本部長、柿沼力財務・経理部次長、井上淳一経理課長に話を聞いた。

アントケアホールディングス株式会社

■4子会社体制で介護施設を運営

――御社は、日興アントファクトリー(現アントキャピタルパートナーズ)が投資事業有限責任組合(ケアファンド)を作り、そこが介護施設運営会社(メディスコーポレーションとケア・リンク)に出資したうえで、両社の株式を持株会社(アントケアホールディングス)に移転して設立されたと聞いています

仲田取締役執行役員 はい。設立当初(06年5月)はメディスコーポレーションとケア・リンクの2社を100%出資子会社としてスタートしましたが、その後、ケアフレンドとシーズライフケアを100%出資子会社としました。メディスコーポレーションは北関東を中心に介護付有料老人ホームと住宅型有料老人ホーム(主なブランド名は「スマイリングホーム」)を展開し、ケア・リンクは、もとは京都に本社があった会社ですが、「はぴね」というブランド名で介護付・住宅型有料老人ホームとグループホームを運営しています。ケアフレンドは東京都足立区を中心に介護付有料老人ホーム「鶴の家」とグループホーム「ひよこの里」を経営し、シーズライフケアは千葉県をエリアに介護付・住宅型有料老人ホーム「シーハーツ」を運営しています。現在、4子会社合わせた施設数は49で、定員数は2133です。持株会社(親会社)であるアントケアホールディングスの役割は、グループ全体の経理・財務、人事・教育、施設開発などで、その対価として子会社から経営指導料・配当金等を受け取っています。

――介護付と住宅型ではどこが違うのですか。

仲田 介護付有料老人ホームは施設内にスタッフ(介護士・看護士)がいて介護サービスを提供するのに対し、住宅型は施設の一角に介護事業所を設け、そこからケアプランに則って各部屋に訪問介護するというものです。両老人ホームとも、当グループでは「要支援1〜2・要介護1〜5」と認定された方であれば誰でも入居できますが、とくに介護付は医療機関との連携による「ターミナル(終末期)ケア」体制が整っているのが特徴です。

――介護付の場合、利用料金はどれくらいですか。

仲田 例えばスマイリングホームの場合、入居金方式、前納方式(5年・3年)、日額方式の3つがありますが、一番多いのは日額方式です。仮に要介護5の方が日額方式で利用した場合、1日当たりの料金は6080円(室料・食費・管理費)+介護保険1割負担分(概算851円)がかかります。
 介護付は「特定施設入居者生活介護」といって、地方自治体の“枠”を取らなければ開所できません。それは簡単にいえば、ある市町村が今年度300居室(枠)を作る計画を立てたとすれば、そのうち仮にメディスコーポレーションが50居室の施設計画を作成・申請し、認可されれば開所できるということです。その際、当グループが土地を購入して施設を建設する場合と、地主さんなどが施設を建て、それを借りて運営する方法がありますが、最近は主に後者の方法で行っています。

――直近の業績を教えてください。

仲田 2010年4月期の連結売上高は約97億2100万円と予想しています。内訳はメディスコーポレーションが40億4800万円、ケア・リンクが35億4600万円、ケアフレンドが6億4400万円、シーズライフケアが14億500万円、アントケアホールディングスが7800万円となる見込みです。

■個別会計との連動性考え連結会計システムを導入

――昨年『eCA―DRIVER』を導入されたそうですね。

柿沼力財務・経理部次長 はい。個別会計との連動性を考え、『eCA-DRIVER』の導入を決めました。10年ほど前にメディスコーポレーションがTKCさんの『統合型会計情報システム(FX4)』を導入・活用していて、非常にいいシステムだということで親会社・他の子会社でも導入していたからです。

井上淳一財務・経理部課長 各子会社では「部門別会計」を導入しており、施設ごとの損益状況を正確につかんでいます。だいたい翌月10日には、どの施設がどれだけ(前月および期首からの累計で)収益をあげているのかどうかがわかります。

仲田 当グループでは「中期事業計画」(2013年4月期連結売上高約147億円/連結営業利益約15億円)を策定しており、それをベースにしながら、毎年、各子会社が全社・部門ごとに次期の予算を作成し、それが目標通りに推移しているかどうかを毎月『FX4』でチェックしています。

柿沼 売上目標は施設ごとの年間平均入居率(予想)をもとに設定(算出)しており、その動きに合わせて変動費等も予算計上しています。とくに経費のなかで大きなウエートを占めているのは人件費ですが、介護付有料老人ホームの場合は、介護保険法で「入居者3対職員1」と定められています。職員というのは、直接サービスを提供する介護士と看護士のことで、施設長や調理人などは含まれません。当グループでは現在2.5対1となっています。

――どういう流れで連結決算は行われているのですか。

井上 以前は『FX4』からスプレッドシートにデータを切り出してやっていましたが、それを現在は『eCA−DRIVER』に直接データを読み込ませて行っています。具体的には、まず各子会社が四半期決算を行うと、そのデータを持株会社が『eCA-DRIVER』で取りまとめ、親会社のアントケアホールディングスの決算書と合算します。このとき資本連結(親会社の投資勘定と対応する子会社の資本勘定の相殺)や、親子会社間での債権債務の相殺、内部取引の相殺などを行って連結精算表を作成しますが、『FX4』とデータ連携しているので非常にやりやすいわけです。

柿沼 実際、個別財務諸表が出来上がってから、連結精算表と連結キャッシュフロー計算書が作成されるまでの期間は、わずか2日です。

仲田 しかも正確です。『FX4』はクライアントサーバー型で運用していますが、『eCA-DRIVER』はASPで利用しています。メンテナンスが不要です。このため、コスト(イニシャル・オペレーティングコスト)やセキュリティ面などからみても、非常にお得なシステムだと思いますね。

■連結納税システムも導入して一気通貫で決算・申告業務を行う

――他には、どんな点が『eCA-DRIVER』の魅力と感じていますか。

柿沼 TKC会員の前田和宏先生(公認会計士・税理士)がマンツーマンでサポートしてくれているところですね。先ほど仲田が利用料金について話しましたが、入居金方式、前納方式を利用されると「前受金」としてお金を預かります。当然、退去されれば未償却分は返さなければなりませんが、我々の、そうした介護ビジネスの実態にマッチした形で、連結キャッシュ・フロー計算書を前田先生に設計していただきました。

井上 それは、四半期ごとにグループ全体のキャッシュ状況を正確につかむことができるようになったということです。前受金がいまグループ全体でいくらあり、そのうち未償却分はいくらなのかもわかるということです。

仲田 当グループは、個別会計に関しては『FX4』、連結決算に関しては『eCA-DRIVER』で行っていますが、次のステップである連結納税に関しても、TKCさんの『連結納税システム(eConsoliTax)』を導入して行うことにしています。『eConsoliTax』であれば、精度の高い連結納税申告書を作成できるうえに、電子申告もボタン一つで簡単にできるからです。つまり、個別会計から電子申告まで、一気通貫で行えるところに大きな魅力を感じているということです。
 アントケアホールディングスは、設立当初から株式上場を視野に入れて事業展開してきましたが、ようやく来年にはそれが果たせるのではないかとみています。そのためにも従来に増して、入居者様に満足していただけるような質の高い介護サービスを提供していくことが大切と考えています。

「戦略経営者」2010年5月号より転載)

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