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三協アルミニウム工業ではここ数年、販売子会社の再編・統合を進めてきており、その販社政策の一環としてTKCの『統合型会計情報システム(FX4WebBASE)』を導入・活用している。そこで、その活用法を同社販社部の浜田利夫部長、同販社課の細川宗治副参事、株式会社三協テック関東(販売子会社)の石田信之専務、税理士・公認会計士の嵜山保氏に聞いた。
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■今年6月に建材事業を統合して「三協立山アルミ」が発足
――まず三協アルミニウム工業グループとは、どういう会社で構成されているのかを説明してください。
浜田 2003年12月に三協アルミニウム工業と立山アルミニウム工業が経営統合して「三協・立山ホールディングス」が発足しました。両社の創業者は兄弟(兄が三協、弟が立山)で、ともに富山県高岡市に本社を置き、事業内容もほぼ同じでしたので、競争力を高める狙いからホールディングカンパニーを作り、その下に三協アルミと立山アルミを置きました。これが第1段階で、次に両社の生産部門を統合して「STプロダクツ」(04年6月)を立ち上げ、そして第3段階として今年6月に両社の営業部門(建材事業)を統合して「三協立山アルミ株式会社」を設立することにしています。
細川 こうしたグループ戦略を展開する一方で、三協アルミとしては全国に点在する販売子会社の再編・統合を進めてきました。具体的には当時36あった販社を、今後19社に集約する予定です。その1社が「三協テック関東」で、同社は03年6月、関東三協販売を母体にして三協テック東京、三協テック埼玉など5社が統合されてできた会社です。
石田 当社の主力事業は住宅用アルミサッシなどの販売です。三協アルミニウム工業の「関東住宅建材支店」からサッシ等を仕入れ、それを組立加工して得意先(ビルダー・工務店)に納めます。つまり、アルミサッシにガラスをセットし“完成品”として納めているわけです。この方がサッシの部材販売より、付加価値を高めることができ、またお客様の手間も省くことができますからね。関東一円に11営業所あり、そこで製品の組立加工(一部外注)をしており、年商は約49億円です。
――03年6月にTKCの『FX4WebBASE』(以下FX4)を導入されたのは、そうした販社政策の一環と見てよいのでしょうか。
浜田 一言でいえばそういうことになりますね。我々としては、販社の会計データをタイムリーにつかみ、連結決算(東証1部に上場している三協・立山ホールディングスが証券取引法に基づき連結決算書を作成、外部に公表)業務の迅速化をはかることが『FX4』を導入した大きな目的でした。
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■連結決算に連動した「販社経理事務処理マニュアル」を作成
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――『FX4』を導入するにあたっては、お客様が自社でサーバーを運用・管理する方法と、TKCインターネットサービスセンター(TISC)にサーバーの運用・管理を委託する方法(ハウジングサービス)の二つがありますが、三協アルミニウムさんの場合は後者を選択されたと聞いています。
細川 当社の情報システム部内にサーバーを設置して運用するか、それともTISCを利用するか、社内でいろいろ議論をしたのですが、最終的には後者を選択しました。その理由は、データのバックアップやセキュリティ体制などの面で、TISCを利用した方がコストパフォーマンスが大きいと見たからです。その利用形態は、三協テック関東をはじめ19社50営業所(今後)に『FX4』の端末を置き、そこで日々の会計業務が行われ、その会計データがネットワーク回線を通じてTISCに送られるという仕組みです。言い換えれば三協・立山ホールディングスの連結決算担当者と我々販社部、そして販社の本社はTISCにアクセスして、ネットワーク経由で会計データを入手するわけです。
浜田 このとき問われるのは、その会計データの信頼性といえます。というのも、いくら三協・立山ホールディングスが監査法人から厳しいチェックを受けていても、もとになる販売子会社の経理がずさんであれば意味がないからです。グループ全体のコンプライアンスにかかわる問題です。そこで、『FX4』を導入するにあたり、TKC会員の税理士さんにすべての販社を見てもらえませんかとお願いしました。税理士の先生方が(販社を)月次巡回監査して、いわば監査役の代行をしていただければ試算表の信頼性が高まるからです。実際、嵜山先生には三協テック関東など4社を見ていただいており、大変助かっています。
――販社の各営業所の経理担当者が小口現金の支出や売掛金の入金などのデータを『FX4』に入力しているかと思いますが、その際、グループ間で「勘定科目」などを統一しておくことが重要になりますね。
細川 そこがシステムを導入・活用する際の要でしたね。以前は、販社の試算表の科目体系がそれぞれ違っていたり、またそれが出てくるタイミングも違っていたので、タイムリーに販社の業績を比較分析することはできませんでした。そこで『FX4』を導入するのを機に「販社経理事務処理マニュアル」を作成しました。これはホールディングスの連結決算担当者と我々販社部と嵜山先生が中心になって作ったものです。
嵜山 このマニュアルは販社経理業務を標準化するためのツールであり、そのポイントは1.「統一勘定科目コード」と「経理処理基準」の作成、2.販社ごとに「統一取引先コード」を設定する、などです。そして、ホールディングスの監査室からは経理処理を行ううえで、内部統制が働くマニュアルにして欲しいという要望がありました。そこで例えば買掛金を経理処理する場合、計上(データ入力)は営業所で行うが、実際の支払いは販社の本社で行うというルールにしました。
浜田 もっとも、マニュアルを作ったからといって“魂入れず”では何にもなりませんから昨年3月に「販社経理業務研修会」を行いました。販社の経理担当者、TKC会員先生など約50名が参加し、嵜山先生にマニュアルの内容について説明していただき、その徹底をはかりました。
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■親会社は販社業績比較子会社は営業所別業績管理に活用
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――石田専務は販社の立場から『FX4』をどのように活用されていますか。
石田 一番は部門別業績管理ですね。当社では毎月10日頃に前月の試算表が出来上がります。いつも見ている帳表は《部門別業績ランク表》です。これを使って11営業所ごとの売上高・変動費・限界利益・人件費などをチェックしているわけです。同時に、各営業所長にもそうしたデータを送っており、彼らには毎月1回行われる「所長会議」で、前月の反省と今月の営業施策について発表してもらっています。
――粗利益率は部門によって違うのでしょうか。
石田 限界利益率がいい営業所は、製品の組立加工を自前でやっているところです。というのは、三協アルミニウムグループのルールとして親会社からアルミサッシを仕入れた場合、それは当然変動費に当たりますが、先ほどいったように加工・組立を行っている場合、それに携わる社員の給与は固定費に入れるからです。反対に、外部に委託している営業所の場合は外注費(変動費)が発生するため、その分、限界利益は減ります。したがって、内製化している場合と内製化していない場合の適正限界利益率を算出し、それを一つのモノサシにして、例えば練馬営業所や八王子営業所などは、今月どうなのかを見るわけです。
――親会社としては、どのように活用されていますか。
浜田 我々販社部はTISCにアクセスして全販社の試算表を入手し、その試算表をベースにしながらいろんな経営指標を作り、販社の業績を比較分析しています。先ほど石田専務が《部門別ランク表》を毎月見ているといっていましたが、それと似たようなことを我々もグループ全体としてやっているわけですよ。つまり販社ごとに例えば棚卸回転率や人件費比率などを出し、それを一覧表にしてグループ各社にオープンにしています。
石田 それを見れば「今月自社の経常利益は全販社中何番か」というのがわかります。「あそこは頑張っているな」と刺激を受ける場合もあれば、今月は上位にランクできてホッとしたという場合もあります。
――今年6月に三協立山アルミさんが発足すると、『FX4』はどのような利用形態になるのでしょうか。
浜田 すでに立山アルミも、昨年9月から『FX4』を導入しており、そちらの販売子会社にも端末が入っています。したがって、新会社が発足しても『FX4』の利用に関しては基本的に変わらず、むしろより積極的に、グループ全体の業務を標準化し、財務体質を強化するためのプラットフォーム(基盤)として活用していきたいと考えています。
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| (TMC・高野健太郎/本誌・岩崎敏夫) |
| 会社概要 |
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| ■代表者 |
川村人志 |
| ■業 種 |
アルミニウム建材の販売 |
| ■所在地 |
富山県高岡市早川70 |
| ■TEL |
0766−20−2101 |
| ■売上高 |
1903億円 |
■社員数
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2176名 |
| ■U R L |
http://www.sankyotateyama-al.co.jp/ |
■顧問会計士
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公認会計士嵜山保事務所
東京都文京区湯島3−21−5
03-3837-8839 |
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