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地図情報システムの活用で
きめ細かな農業行政サービスを展開
栃木県大田原市


大田原市DATA 所在地 栃木県大田原市本町1丁目4番1号
電 話 0287-23-1111
人 口 5万4928人(12年3月28日現在)
面 積 133.97平方キロメートル
http://www.nasu-net.or.jp/~ohtawara



◆この辺りは県下有数の農業地域として知られていますね。
安部 
そうですね。もともと水稲を中心に発展してきましたが、近年は転作が進み、「うど」「ねぎ」「いちご」などの園芸作物が定着しています。特に、うどは全国でも1位、2位の生産量を誇っているほどです。また、日本テレビ系列の「どっちの料理ショー」で取り上げられたのをはじめとして各メディアで紹介され、一躍有名になったのが『那須の白美人ねぎ』です。これは白い部分が長く、辛味が少ないため生のまま“サラダ感覚”で食べられると大変好評です。

電算化をしたけれど

◆積極的に農業振興をされているんですね。ところで、業務のシステム化はいつ頃から始まったのでしょうか。
安部 
ご存じのように、農業委員会では農地の権利移動や転用についての許認可を中心とした農地行政の執行にかかわる業務のほか、農業者年金や税制関係の証明事務などを担当していますが、私が平成7年に農業委員会へ異動した当時は、それらの処理がすべて手作業でした。徐々にワープロやパソコンを業務に取り入れ始めてはいましたが、手作業でできる仕事には自ずと限界があります。そこで平成8年11月に『TASK/AG1』を導入しました。
 ところが、AG1を導入した当時は、関係各課が使っているシステムのデータの一元化が進んでいなかったため、面積の相違が多く見られました。
 そのため、耕作証明書を発行するにも、税務課や農務課の台帳との確認作業を行い、再計算をして――という具合にシステムの有効な活用ができていませんでした。
 ちょうどその頃、大田原市が「地図情報システム」の導入ができる環境にあり、国から補助金を受けられることになりました。折しもそんなところに、TKCが地図情報との連動や農業委員会・農務課・農業公社間における農地情報の一元管理が可能な『TASK/AG2000』を提供するという話を聞き、システムを導入してまだ3年弱でしたが思い切って新システムへ移行することにしたわけです。
◆実際にAG2000を導入されていかがですか。
安部 
AG1に比べ、管理項目が増え、農家台帳の項目が網羅されましたね。農業経営上の世帯合併のケースも容易に処理できますし、業務に精通したシステムだと感じています。また、庁内LANを確立したことにより、住民情報や税務情報などを取り込むことも可能になりましたので、より正確で最新の情報をもとに農家からの質問や問い合わせに対応でき、作業の効率化とデータの有効活用が図られました。
 その結果、今年2月、AG2000で軽油の免税手続きのための耕作証明書を500件ほど発行したのですが、実際の面積との食い違いはほとんどありませんでした。ここまでデータを整理するのに1年半かかりましたが、システムが軌道に乗ったいまはデータに正確さが生まれ、使いやすさを実感しています。

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大田原市農業委員会 安部広伸主任主事

農務課や公社と連携した新サービスも

◆地図情報は、どう活用されていますか。
安部 
自分で耕作している土地、所有している土地をすべて把握している人ばかりではありません。例えば、転作目標通知を受けている土地が自分の家の耕作面積だと認識されている人も少なくありませんが、私たちは田んぼも畑も含めた農地全体の面積データを基準に話を進めますので話がかみ合わないこともしばしばあります。しかし、そんな時も、実際に地図画面を見せて説明すると大抵の方が納得されますね。
◆なるほど。今後の展望は。
安部 
人事異動で担当者が変わっても、常に現状を維持しなければ、せっかくのシステム投資が無駄になってしまいます。いかに100%正確なデータに近づけ、それを継続するか…。「言うは易く、行うは難し」ですね。また、これだけシステムが複雑化すると何かトラブルが発生しても、とても職員では対応しきれませんが、そうしたシステムのサポートだけでなく、データを維持する上でもTKCの支援を期待しています。
 また、私としては議案書システム、転作システムなどの新機能についても注目しています。例えば、議案書の資料として図面を管理しているのですが、AG2000でもうまく地図を利用したり印刷できるようになるといいですね。それからテキストデータによる管理や、ノートパソコンでデータの持ち運びができるようになると、さらに便利だと思います。
 今年、農業公社にもAG2000が導入され、これで農業委員会、農務課それぞれの共通基盤が整備されました。そうなるとシステムの活用法が広がり、これまで以上にきめ細かな農業行政サービスの展開が考えられますね。
 そういった点では、これからが『AG2000』の本領発揮といえるのではないでしょうか。


記者の目
農業後継者対策の一環として、配偶者の養成・確保を目的とした「たんぽぽの集い」という交流事業を開催している大田原市。農業振興、発展を図るために基盤整備を積極的に行っている姿が印象的でした。



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