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地域ITの推進と
『統合型地理情報システム』
総務省自治行政局自治政策課企画第一係長兼地域情報政策室主査
根塚 剛
ねづか・たけし 1983(昭和58)年4月、自治省入省。選挙部政党助成室、自治大臣官房情報政策室(現自治行政局地域情報政策室)を経て、2001(平成13)年4月から現職。



 いわゆる「IT革命」の進展は、我が国の行政のあり方に大きな影響を及ぼしつつあります。国においては、『IT基本法』『e-Japan計画』等により、2003年度までの「電子政府」の実現に向けた具体策が講じられていますが、地方公共団体においても国と歩調を合わせた施策の推進が要請されています。
 昨年8月に決定された「IT革命に対応した地方公共団体における情報化施策等の推進に関する指針」(地域IT推進本部決定以下「指針」という)では、地方公共団体の電子化(電子自治体化)及び地域の社会・経済活動の活性化に資するための情報基盤の整備に取り組むことを基本に、1.高度、多様化する住民ニーズに対応した質の高い行政サービスの提供、2.情報通信基盤の整備による社会・経済活動の活性化、3.事務処理全般の見直しによる行政の簡素・効率化及び透明化に配慮しながら推進すべきものとされています。
 地理情報システム(GIS)について「地域IT」の推進に基づいて考察した場合、各部署が共通に利用できるデータを整備し、集中管理を行う『統合型GIS』を導入することによって、統合的な情報の利活用が可能になるとともに、データ整備・更新に係るコストの削減が期待できる(上記3.に対応)、空間データの全庁的な流通により、〈当該データを活用した多様、かつきめの細かい住民サービスの実現につながる(上記1.に対応)、当該データを広域(他の市町村及び県との連携)で流通させることにより、新たな行政サービスの展開や、国及び民間データとの連携により国土空間データの形成が促進される(上記1.及び2.に対応)といった効果が期待されます。
 地方公共団体におけるGISへの関心は昨今のITに対する関心の高さと相俟って年々高まりつつありますが、実際の普及となると全体の2割にも満たない状況です。最大の要因は、データの整備・更新に係る費用にあると思われますが、各部署が共通に使えるデータを一括発注・管理することにより、これらの課題を解決できる可能性があります。
 こうした認識のもとに、総務省では、地方公共団体における統合型GISの発注・運用に係る指針を今年度及び来年度に策定・提示するとともに、統合型GISの整備に対して財政措置を講じるなど、GISの普及に向けた支援の充実を図っているところですが、地方公共団体におかれましても、GISの導入に係る問題点、他の施策との関連性等、IT施策にどのように位置付けていくかといった点について個々の団体の状況に即して検討していただきたいと考えております。



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