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高度情報通信技術
「ブロードバンド」ってなぁに?



 最近、新聞や雑誌などで『ブロードバンド』という言葉を頻繁に見かけるようになりました。実は『e−Japan計画』の実現も、この普及なしには到底不可能といわれています。日本経済再生の切り札ともいうべき、『ブロードバンド』とはいったいどんなものなのでしょうか?

 直訳すれば「広い(ブロード)帯域(バンド)」という意味。「帯域」とは使用する周波数帯を表し、この幅が広いほど時間あたりに送信可能なデータ量が多くなり、高速に通信ができるようになります。つまり水道管(帯域)の直径を太くすれば、一度に大量の水(情報)を流せるのと同じこと。また、広義では「高速インターネット接続」の意味でも使われ、ビデオ映像や音楽などのダウンロードが驚くような速さでできるようになります。
 その「速さ」について、米国連邦通信委員会では「片方向が200kbps(1秒間200キロビット伝送)」と定めています。私たちが普段使用しているダイヤルアップ(電話回線)接続が56kbps、速いといわれるISDNでさえ64kbpsであることを考えても、「ブロードバンド」は従来の常識を遙かに超えるスピードといえるでしょう。

本命は「光ファイバー」?

 さて、ブロードバンドを実現するアクセス回線として、現在、最も普及しているのが『CATV回線』を利用したサービスです。「下り」(利用者がデータを呼び出す)で、最大10Mbpsの高速接続ができます。全局が参入すれば、かなりの世帯カバー率となりますが、CATVの場合、一つの回線から各家庭へ枝分かれするため、アクセスが集中すると回線が混雑し通信速度が極端に落ちるという欠点があります。これを避けるため現状では複数のパソコンの接続を禁止したり、速度制限をしていて、「ブロードバンド」実現にはやや力不足の感が否めません。
 一方、最近、注目されているのが『ADSL(非対称デジタル加入者線)』。これは既存の電話回線をそのまま使って「下り」のみ8Mbpsの速度を実現する技術です(ちなみに「上り」は最大512kbpsほど)。直接NTT局へ接続されるため利用者の多寡で通信速度が変わることはありませんが、収容局から離れると通信速度が落ちるという弱点を抱えています。また、首都圏中心にサービスが限られていることや、設備投資がかさむことなど、問題点も少なくないようです。
 もう1つが『光ファイバー』による接続です。これは技術的に速度制限がないのが特徴で、すでに東京の一部地域では100Mbpsという超高速接続が体験できるようになっています。欠点としては、古い集合住宅に付設できなかったり、サービスエリアの拡大が遅れていることがあげられますが、ここへきて一般家庭のアクセス回線を光ファイバー化する動きも顕著になっていることからも、ブロードバンド時代をになう“本命”といえるでしょう。
 その他にも実現間近なサービスがあります。そのうちの一つ『無線インターネット』は、物理的な回線を使わないため光ファイバー付設が難しい集合住宅などにも対応できますし、また『次世代携帯電話』や『家庭用電力線(低圧配電線)』を使った実験も始まりました。ブロードバンドが、日本の未来へどんな“新風”を吹き込むのか、今後の動きが注目されます。



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