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e!プロジェクト始動
市町村も、計画的重点的な取り組みを



 6月26日、IT戦略本部において、平成14年度のIT重点施策に関する基本方針『e―Japan2002プログラム』が決定されました。14年といえば、日韓共同でワールドカップ大会が開催される年でもあり、世界に対し日本が世界最先端のIT国家であることをアピールする初の機会となります。
 こうした動きにあわせて、TKCも『e―Japan重点計画』検討プロジェクトを発足。情報の収集・発信等により市町村のIT革命をご支援いたします。

2002プログラムの概要

 『e―Japan2002プログラム』では、次の5つの基本方針が示されました。
1 高速・超高速インターネットの普及
2 教育の情報化・人材育成の強化
3 ネットワークコンテンツの充実
4 電子政府・電子自治体の着実な推進
5 国際的な取り組みの強化
 特に、市町村事務に直接影響する電子政府・電子自治体の推進にあたっては、以下のような方針が明記されています。
〈平成15年度までに、電子政府を実現し、電子自治体の構築を推進することから、平成14年度中に必要な基盤整備を進める必要がある。このため、(中略)地方公共団体による公的個人認証サービス等のシステムの整備等の基盤整備を着実に推進するとともに、国における取組と歩調を合わせて、地方公共団体における取組が行われることとなるよう、これを支援する〉
 ほかにも国際空港におけるe―エアポートなど『e!プロジェクト』の推進が計画されており、施策実施にあたっては、予算の効率化を図りながら既存の施策を大胆に見直し、重点的かつ戦略的に基本方針に基づくこととされ、『e―Japan戦略』『e―Japan重点計画』を踏まえたものであるかなどの原則も示されました。さらに、これら基本方針に付随する分野別施策として、各省庁ごとに推進される具体的なプログラムも明記されています。
 ここでは「行政の情報化及び公共分野における情報通信技術の活用の推進」に絞って、市町村に関連する施策を取り上げます。
1 申請・届出等手続の電子化(総務省、財務省および全府省)
地方自治法第2条で規定される地方公共団体が扱う手続5152件のうち、3055件(59%)のオンライン化を平成14年度までに実施する
2 公的個人認証基盤の構築(総務省)
住民基本台帳データを活用した地方公共団体による公的個人認証システムの平成15年度からの運用開始に備え、実証実験の実施とともに、法制面を含め必要な制度の整備およびシステム構築を行う
3 地方公共団体への取り組み支援(総務省および関係府省)
4 地方公共団体による広域的なシステム整備(総務省)
5 地方選挙における電子投票(総務省)
有権者の利便性の向上や開票の迅速化を図るため、地方公共団体の選挙における電子投票の試行を可能とするための取り組みを行う
 その他、行政情報の電子的提供やペーパーレス化などの施策も予定されています。

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市町村における行動計画の策定

 本プログラムの決定により、今後、市町村では国の動向を踏まえた調査・研究および体制作りが急務となってきます。具体的には以下の3つの対応策が考えられます。
 まず、1つ目が「施策の推進に向けた対応力強化」です。IT施策の実践者である行政には“適切な対応”が問われますが、施策の質量を考慮すると、もはや限られた部署だけで対応できるものではなく、組織全体の情報リテラシーの底上げを図りながら、一方でIT施策を積極的に推進することが必要です。
 次いで「特色ある情報化施策と優先施策の選択」です。IT施策は、主に制度として実施すべきものと市町村独自で実施するものに分けることができますが、財政状況の逼迫するなか、市町村ごとに特色ある情報化施策を優先度をつけて推進することが求められます。

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 そして最後が「住民・企業が活用するIT施策の要請」です。インターネットを活用する電子自治体では、住民の利用頻度の多寡が成功の鍵となります。情報化投資は効果が出るまでに時間がかかりますが、長期的視野に立って「住民や地域企業にとって役立つシステム」をいかに構築するか、最初の見極めが肝要といえるでしょう。
 今後、市町村は業務系システムの資産を活かしながら、あわせて電子自治体の実現に向けたシステム構築を推進していかなければなりません。そのためには、(1)国の施策の全体像を把握する、(2)設備面のほか人材育成を含む情報インフラを整備する、(3)文書管理、人事情報、決裁手続等の電子化による庁内体制を整備する、の3点を加味した組織横断的な新たな情報化計画の策定が必要です。
 この他にも、制度改正の検討や情報活用に関する企画力の強化等が挙げられますが、行政規模によっては外部とのパートナー推進によって計画を策定することも視野に入れ、十分な対策を講じていかなければ なりません。



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