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防災・危機管理体制の早急な整備を
内閣府防災総括参事官補佐岡本誠司



 中央省庁再編により、新たに内閣の重要政策に関する会議の1つに位置付けられた中央防災会議の防災基本計画専門調査会は、防災に関する基本的な検討課題について幅広い観点から審議を行い、このほど『防災体制の強化に関する提言』をとりまとめました。この提言は、今年7月4日の中央防災会議に報告され、政府として提言を踏まえた防災施策を講じることが了承されています。
 提言では7つの分野について記述されていますが、災害発生時における市町村や都道府県の果たす役割は非常に大きく、それぞれの防災・危機管理対応力の強化が早急に求められていることから、地方公共団体に関わりの深い事項をご紹介します。

1.防災・危機管理体制の評価

 地方公共団体の防災・危機管理対応力の充実を図るため、地域の防災・危機管理体制を客観的に評価する指針を作成し、地方公共団体の防災・危機管理対応力の評価を行う。

2.防災組織の強化

○首長を補佐し、防災・危機管理部門を統括する防災監や危機管理監のようなポストの創設を推進する。
○広域応援活動を円滑かつ有効に行うため、地方公共団体における指揮命令系統など現場の防災体制の標準化を図る。

3.地域防災計画の実効性の確保

 小規模市町村などに対して、地域の実態に応じた計画作成マニュアルの提示や十分な助言を行う等、実効性のある地域防災計画を作成するために都道府県や国、研究機関等が必要な支援を行う。

4.防災マップ等の作成・周知および住民参加の推進

○想定される災害の範囲やその内容、避難施設の位置等を示した防災マップや防災に関するビデオ等を作成し、住民の間に周知する。
○防災マップや地域防災計画等の策定段階において地域の住民が参加する機会を積極的に設ける。

5.防災・危機管理担当職員の育成

 国、地方公共団体、大学等その他の研修機関が連携して、防災・危機管理に関する総合的な研修プログラムを構築するとともに、防災・危機管理に関係の深い部局に繰り返し勤務すること等により、豊富な経験や専門的知識を有した防災・危機管理の専門家を育成する。

6.防災教育の推進

 初等中等教育における指導の充実や総合的な学習時間の活用などにより、防災に関する総合的な学習活動を充実させる。
 阪神・淡路大震災の教訓等を踏まえ、防災情報システムなどハード面の整備は進んだものの、防災組織やそれに携わる人材の研修・育成については未だ不十分な面が多いと思われます。中央防災会議では今後、『防災に関する人材の育成・活用専門調査会』を発足し、具体的な人材育成研修プログラム作りに着手する予定であり、防災・危機管理の重責を担う国や地方における早急な体制整備がいま改めて求められています。



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