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読んで得する本紹介 1
『新地方自治の論点106』



 「いま地方自治にとって何が問題なのか」「その問題をどうとらえ、どう対応していくべきか」。現在、市町村が抱えている問題やその取り組み事例について、一冊にまとめた本をご紹介します。
 恒松制治監修『新地方自治の論点106』(時事通信社/03・3591・1111)には、県知事や市長、マスコミ関係者、研究者といった、地方自治に携わる各界の著名人101名による106の執筆が寄せられています。
 そのテーマも行政評価、財政、情報公開、リサイクル、地域商業活性化、高齢者や障害者の権利擁護、児童福祉、電子自治体…と、実にさまざま。具体的な数値データや国内外の市町村の事例を紹介したりと、行政経営に関わる最新の話題と動きを積極的に取り上げています。
 また、1つのテーマについて複数の執筆者が異なる視点から意見を述べることで、より問題を多面的にとらえているものもあります。例えば“環境問題”というテーマについて、ジャーナリストが「産廃不法投棄」について語り、環境省地球環境審議官が「地球温暖化への対応」について語り、大学の経済学部助教授が「地球環境税の具体化」を提言するというようになっています。
 市町村が取り組むべき問題の背景は急速かつ複雑に変化しています。担当業務の知識を深め、問題を再認識するためにも、また、地方自治がいま直面している問題について広く学び、解決策を考えるためにも、ぜひ一読をお勧めしたい一冊です。

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『新地方自治の論点106』2,800円(税別)



読んで得する本紹介 2
『「緑えんネット」物語』



 薄れゆく傾向にある地域コミュニティの交流。それは特に新興住宅地で見られる現象だと思います。この問題解決に、情報の受発信が手軽に行えるインターネットを役立てようという実験が行われました。それが、CCCI(サイバー社会基盤研究推進センター/慶應義塾大学とNRI野村総合研究所が共同で設置した研究組織)が、神奈川県横浜市の住民の協力を得て構築した、“コミュニティ・イントラネット”です。
 野村総合研究所著『「緑えんネット」物語』(野村総合研究所広報部/03・5255・1874)は、緑えんネットのスタートから、経営主体を住民に移管するまでの経緯と、今後の課題などをつづった一冊。本書によれば、参加者はネットで行政からの連絡を読み、小学校の行事を知り、同じ趣味の友人と語り合い、パソコンに慣れた人たちが中心となって初心者向けのパソコン講習会を催すまでとなったそうです。
 緑えんネットは実験を終えたばかりでまだ完璧なものではありませんが、まちづくりを支える新たな地域コミュニティとして大きな可能性を秘めているといえるでしょう。
 いままでは集中管理や効率化という目的のもと、国や都道府県と市町村、市町村と住民(公民館など)を線でつなげる作業が進められてきました。しかし今後は、福祉や教育、そして地域活性化について考える上でも、それぞれの市町村に適した形で地域が面でつながるインフラを検討していくことが、必要とされる時期に来ているのかもしれません。


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『「緑えんネット」物語』2,000円(税別)



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