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最少の経費で最大の効果を
住民の視点でコンビニ収納を開始
大阪府四條畷市


四條畷市DATA 住所 大阪府四條畷市中野本町1-1
電話 072-877-2121
面積 18.74平方キロメートル
人口 5万7568名(H16.4月現在)
URL  http://www.city.shijonawate.osaka.jp/


水野兼栄・税収対策担当課長(左)
古谷禮一・参事兼税務課長(中)
下家正廣・税務課長代理(右)


◆四條畷市では、今年5月よりいち早く軽自動車税のコンビニ収納サービスへ取り組まれました。
下家 
コンビニ収納については、かねてより市長会を通じて国へ要望してきたのですが、昨年四月の税制改正でようやくサービスが可能となりました。24時間・365日、いつでも納付できる環境が整えば住民の利便性も向上します。軽自動車税を先行したのは、各税のなかでも徴収率が8割程度と最も低いためですが、サービス開始後わずか3日間で166件の利用がありました。これは発送した納付書全体の1.1%にあたります。金額ベースでは通期で130万円程度と見込んでいたのですが、5月半ばにはすでに50万円を超えています。予想以上の結果に、このままでは手数料がいくらかかるか心配ですね(笑)。6月からは固定資産税、軽自動車税、住民税の督促状も開始するため、さらなる利用拡大が期待されます。
古谷 コンビニ収納をやったからといって格段に収納率が改善するという期待はしていません。むしろ目先のコストパフォーマンスだけでなく、長期的な視点で評価すべきと考えています。予想外だったのは、コンビニ収納の利用が土日に集中していることですね。件数では75件と全体の45%を占めており、若い人や共働き世帯を中心に休日対応への要望が高いことを改めて認識しました。最近では土日や平日の夜間に開庁する市町村が増えており、四條畷市でも住民票や印鑑登録証明書の発行業務を土曜日の午前中に実施していますが、何の方策もなしに、ただ、“役所のコンビニ化”を進めても、人件費などを考えると現状ではかなり不経済です。その点、コンビニ収納は、会計課が従来から使用していたバンキングシステムを使うなど導入のために特別なコストをかけておらず「最少の経費で最大の効果」という観点からも理にかなった方法といえるでしょうね。

顧客視点で業務改革

◆サービス開始にあたり、留意された点はどのようなことですか。
下家 
サービスに合わせて、収納管理など関連業務の見直しを行いました。例えば、これまでは指定金融機関からお金と一緒に領収済通知書が送付されていましたが、コンビニ収納の場合はこれがなく、納付額の「速報データ(コンビニ本部で精査する以前の払込情報)」と「確定データ(速報データをコンビニ本部で精査した払込情報)」のみのやり取りとなります。また、収納受付から実際に入金されるまでに2週間程度かかります。このため、税務課と会計課の業務変更を行い、資金の入金日を収納日計日とするよう財務規則の一部改正も行いました。
水野 収納の第三者委託に伴い、従来にはなかったリスクも発生します。自治体ごとにいろいろな考え方はあると思いますが、四條畷市では市民の利便性を第一としてリスクを極力抑える工夫をしました。例えば、コンビニでは一般に100万円未満まで納付できますが、上限を30万円とし、また委託先の倒産などのリスクを回避するため、今年度は大手コンビニ3社に限定しました。さらに個人情報保護の問題もありますね。特に昨今、情報漏えい事故が後をたたないため、住民も非常に気にする部分でしょう。データのやりとりは専用回線で行っていますが、個人情報の取り扱いについては、収納代行業者と何度も折衝し厳しい契約を結ぶなど細心の注意を払っています。

標準として注目される四條畷方式

◆最も苦労された点は何ですか。
下家 
実は、四條畷市では当初から「ポステックス(圧着はがき)様式」による納付書を考えていたのですが、提示された標準仕様は「封書式」で、ポステックス様式には標準仕様がありませんでした。そのため、各方面から情報収集しながら自分たちでレイアウトから創り上げたのですが、正式認定されるまでの約3か月、TKCや収納代行業者、コンビニ本部との調整を幾度も重ねました。これが大変でしたね。ちなみに、ハガキ式の督促状は全国初だそうで、すでにいくつかの団体から問い合わせをいただいています。作業は大変でしたが、今年度から封書式をハガキ式に変更したことで通信費の節減だけではなく、これまで職員4〜5名で3日ほどかかっていた封入作業がなくなり、間接業務に係る職員の事務負担の軽減と本来業務の生産性向上といった、金額ベースでは計れないメリットがあったと考えています。
◆「四條畷方式」が標準仕様となって全国へ拡がるかもしれませんね。最後に今後の展望を教えてください。
水野 
将来的にはコンビニを8社ぐらいまで拡大する予定です。また市・府民税や固定資産税、国民健康保険料・保育料などについてもコンビニ収納が可能かどうか各課で検討を始めており、平成17年度から随時実現したいと考えています。さらに、ネットバンクの活用や電子申告・電子納付なども検討課題ですね。そのほかにもホームページ上での納税相談等のサービスなど、これからも住民に喜ばれるいろいろな方法を考えていきたいですね。
古谷 これからの時代には、行政も経営感覚を持って改革を進める必要があります。その点でコンビニ収納は、新たな時代に向けて踏み出す大きな一歩といえるのではないでしょうか。


田中夏木・四條畷市長
いま四條畷市の行政運営は財政の行き詰まりから非常に厳しい状況にあり、これを改善するには慣例にとらわれない大胆な経営改革が必要です。コンビニ収納については、以前より市長会を通じて国に実現要望してきましたが、昨年、関連法令(地方自治法施行令第158条)の改正が行われ、今年5月ようやくスタートすることができました。これからも「最少の経費で最大の効果を」「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」を合い言葉に、住民に便利なサービスの創造に努めていきたいと考えています。


記者の目
田中市長をはじめ、職員の皆さんの積極的な姿勢や意識改革の推進、あるいは庁内の電子化などが評価され、ほかの団体からの問い合わせや視察申込が増えているとか。四條畷市ではそうした要請にも積極的に応えているそうです。



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