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次世代の総合行政情報システムいよいよ稼働




IT投資に対する「ROI(投資対効果)」意識をもたらした。この傾向は、電子自治体構築に向けて一段と強まることが予想される。その解決策のひとつとしてTKCが提案するのが、「TASK.NET」だ。

 8月上旬、市町村合併を間近に控えた鳥取県と新潟県の3団体において「TASK.NET」が稼働しました。これは、e―TASKの後継シリーズで、「.NETフレームワーク」をベースに開発されたネットワーク対応型総合行政情報システムで、同様に.NETで開発したものとしては、「TKC行政ASP」があります。
 今回、仮稼働したのは住基・税務情報・水道・給与の4つのシステムで、旧市町村の保有する各種行政データの統合および最終的な稼働テストを実施した後、新しい市町の合併期日(10月1日、11月1日)から本稼働を迎えます。
 新シリーズの特長は主に、(1)最新技術の最適な活用、(2)電子自治体や市町村合併に効果を発揮、(3)高度なセキュリティの確保、(4)管理コスト(TCO)の削減、(5)快適な処理スピードの確保、の5つ。なかでも最大の特長といえるのは、やはり最新技術である「.NET」の採用でしょう。
 電子自治体とは、いわば従来の“紙”による窓口サービスに加えて、インターネットを使った“電子データ”による窓口サービスが始まること――つまり、市町村の業務領域がいま以上に拡がることにほかなりません。その時に重要なのが、行政事務の根幹を支える住基や税務情報などの「バックオフィス・システム」と、電子住民サービスを実現する「フロントオフィス・システム」との円滑な連携です。
 特に、電子申請・届出サービスが始まると、TKCのシステム同士はもちろん、TKCの基幹システムと他社の電子申請システムなどとの連携も強く求められるようになります。これを従来の技術で実現するには、かなり無理をしなければなりませんでしたが、「.NET」という名前が示す通り、TASK.NETでは最初から本格的なネットワーク・システムを想定した基盤技術を採用したことで、円滑なシステム連携を実現しました。

利用者や用途に合わせた画面設計

 ほかにも.NETだから実現できたものとして、「TCOの削減」と「処理スピードの向上」があります。
 特に、市町村合併などで分庁舎や支所が増えるとプログラムを管理する対象も増え、市町村担当者の作業はますます煩雑になりますが、.NETではプログラムを自動配信する仕組みを標準で搭載していることから、すべてのクライアント側の更新が一度の作業で済みます。また、.NETによってサーバとクライアントそれぞれの能力をフルに生かせるようになり、システムの処理スピートも格段に向上しました。
 これらについては、.NETを採用している各社のシステムにほぼ共通することですが、TKCならではの特長が、(1)利用者や用途に合わせた画面インタフェース、(2)照会発行サーバの採用――の2つです。
 先述の通り、電子自治体にはバック系とフロント系の円滑なシステム連携が欠かせませんが、これには技術的な側面に加えて操作する人の使い勝手も大きく影響します。そこで、TASK.NETでは、高い表現力や操作性などWindowsが持つ長所を最大限に引き出すため、フロント系とバック系の画面設計をそれぞれ「Webフォーム」と「Windowsフォーム」で実現。つまり、フロント系のシステムは特別な環境がなくてもパソコンとブラウザとネットワークがあれば誰でも使えるようになっており、一方のバック系のシステムは行政の実務に即した使いやすさを意識して、操作性が格段に高いWindowsフォームを採用したわけです。
 一見すると別々のシステムに見えますが、どちらも核となる部分は.NETのため親和性が高く、データ連携もとてもスムーズです。
 また、照会発行サーバとは、「電子自治体とはいかにあるべきか」ということを考え抜いた結果、導き出されたTKC独自のアイデアです。


 電子自治体になると、従来にも増してシステムやネットワークのトラブル・リスクが高まります。そこで万が一、サーバが停止したり本庁・支所間のネットワークに不具合が発生しても、データベースの複本を置いた照会発行サーバへアクセスを切り替えることで、証明書の発行や問い合わせなど窓口業務へ支障を来すことがないようにしました。また、この照会発行サーバは住基カードに対応した自動交付機などとの連携も可能で、本サーバを起動しなくても自動交付機による休日サービス――ノンストップサービスを実現することができます。

安全かつ安心な情報システムの実現へ

 さて、電子行政サービスが始まると、いま以上に情報セキュリティの強化が必要です。この点、.NETには多くのセキュリティ基盤が用意されており、TKCではこれらを使って市町村が安全・安心に利用できるシステムづくりを行っています。
 その一例が、「職員ポータルサイト」で、簡単にいえば、一人の職員さんがやるべき業務がひとつのサイトですべて網羅されているというものです。TASK.NETでは、ここにログインする際に職員個々のICカードや指紋による「認証」を採用しており、権限のない人がシステムを不正利用できないようにしました。
 また、安全かつ安心な行政情報システムという点では、バックアップやウイルス対策なども欠かせないテーマですが、これもTKCインターネット・サービスセンターとの連携でしっかりサポートしています。
 日本経済が回復基調に入ったとはいえ、自治体にとって依然厳しい財政事情であることに変わりはありません。そうしたなか、市町村では、電子申請や電子申告など電子行政サービスのためのシステム整備が中期的な経営課題となっています。限られた予算で、新たな投資を行うには、情報資産の“棚卸し”を行い、運用を含めたトータルコストの削減が必要です。
 市町村合併を経験した多くの自治体が、すでにITの投資効果をシビアに見始めており、こうした意識は今後ほかの団体にも広まっていくでしょう。TASK.NETは今秋の正式提供を前に、すでに20を超える合併協議会でご採用いただきましたが、これからも“行政効率の向上と住民福祉の増進”を目指し、電子自治体実現に向けて、より一層の機能の強化・拡充に努めていく計画です。



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