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介護保険制度改正
10月、事務処理切り替え始まる




 介護保険法等の一部を改正する法律が参院本会議で可決され、6月29日公布されました。これを受けて、いま全国の市町村では今年10月の改正法一部施行へ向けた準備に追われていることと思います。  今回の改正介護保険法では、施設給付の見直しに伴う低所得者対策、新予防給付の導入、地域密着型サービスの導入と地域包括支援センターの設置、これらの導入に伴う負担のあり方と制度運営の見直しが柱となっています。  10月から実施される「施設給付」の見直しに伴い、低所得者への対策として「特定入所者介護サービス費」のほか、「旧措置入所者の負担軽減措置」「社会福祉法人の利用者の負担軽減措置」の拡充など多くの措置が提示されたことから、市町村では該当者へ事前通知を行うなどの準備が必要となります。

制度改正へ的確な準備を

今回の法改正を受けて、8月5日に開催された全国介護保険担当課長会議では、(1)被保険者証の有効期限廃止、(2)新予防給付にかかる新たな要介護認定開始時期の前倒し(平成18年2月)――など、新たな変更点が提示されました。また、改正法施行は来年4月ですが、5年前の制度開始時と同様に、施行の半年前から新制度に向けた事務処理への切り替えが進められていきます。
 そこでTKCでは、今年7月に改正準備のための「特定入所者の抽出機能」を提供するとともに、全国各地において10月改正対応のポイントと当社のシステム対応に関する説明会を実施しました。
 なお、システムの改修にあたっては、栃木県9市で組織されたシステム研究会の確認・パイロット運用を経た後、9月16日に10月改正に対応したシステムを提供する予定です。
 以下に、10月改正のポイントと市町村が行うべき作業、また、参考として当社のシステム対応をご説明します(青字は当社システム対応)。
1.施設給付の見直しへの対応
 今年10月から、ショートステイを含む介護保険3施設の「居住費」「食費」と通所系サービスにおける「食費」が、介護保険給付の対象外となります。このため自己負担が過重とならないよう、低所得者については「特定入所者介護サービス費」を創設し、第1段階から第3段階までの人を対象に所得(世帯課税状況)に応じた負担限度額を設定して「負担限度額認定証」を発行します。
 また、旧措置入所者については制度開始から5年間の軽減措置がありましたが、今回の改正でさらに5年間延長されることになりました。このため対象者については、「特定負担限度額認定証」を発行し、措置時代の費用負担を上回らないよう負担軽減を行います。
●特定入所者の申請から承認、認定証の発行までの機能を提供します。なお、施行日までの期間が短いため、特定入所者数が多い市町村では予め申請受付者の承認・非承認の処理を行うなどの事前準備をお薦めします。また、国民健康保険団体連合会とのデータ交換の流れは従来通りですが、特定入所者および社会福祉法人の軽減制度の変更に伴い、国保連合会とのデータ交換情報が大幅に変わります。
 この対応については、9月中旬に全国共通のテストが実施される予定で、システム対応はテスト検証後となります。



2.被保険者証の有効期限の廃止
 これまで被保険者証については、保険者が6年以内の有効期限を設定し更新してきました。しかし、認定を受けていない被保険者は被保険者証を更新する意義が乏しく、市町村の事務負担軽減のため、先の担当課長会議において「有効期限の廃止」が提示されました。現行の被保険者証は従来期限までは有効とされていますが、10月以降に発行する資格取得者と認定者は新様式となります。
3.「痴呆」を「認知症」に変更
 「痴呆」の用語が「認知症」に変更されました。表記方法については、厚生労働省の事務連絡で対応表が出ています。
●システムで管理する画面・帳票を変更します。なお、各種通知書下部の「通知文内の記載」は市町村独自内容のため、個々に通知書情報ライブラリを訂正することになります。
4.高額サービス費申請の負担軽減
 申請者の負担や市町村の事務処理の負担を軽減するため、高額介護サービス費の申請は初回のみに変更となります。このため、高額介護サービス費受給者への事前案内が必要です。
●受給者管理の「認定更新支援処理」で宛名シールの作成が可能です。また、高額サービス費給付のお知らせの通知文欄を利用して「申請手続き変更の案内」を印字することができます。その場合、処理月に高額介護サービス費の受給対象外の方へ別途案内が必要です。
5.第一号保険料見直しへの対応
 来年度以降の保険料設定を支援するため、厚生労働省では、9月中に各市町村が次期保険料推計を行うためのEXCEL版ワークシートを配布する予定です。特に、平成18年度からは、第2段階が細分化されるため、保険料新第2段階と新第3段階の把握が必要になります。
●ワークシート記入時の参考数値とすべく、処理日時点での「平成17年度賦課情報」から、新第2段階・新第3段階の人数を把握する機能を提供します。
6.介護報酬の改定
 施設給付の見直し等に合わせて、介護報酬・サービスコードも改訂されます。
●国保中央会が提供する「介護給付費単位数表標準マスタ」の取り込み機能を装備しているため、改訂マスタが提供され次第、システムへ取り込みます。
 厳しい保険財政の下、住民の期待へ応え、信頼される介護保険サービスを展開するために市町村が果たすべき役割は、従来にも増して重要なものとなっています。そこでTKCでは、介護保険制度改正に関する情報を今後も継続的に発信し、新しいサービス体制の円滑なスタートをご支援します。



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