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新たな住民サービスを創造する鍵
「人」と「思い」とASP
沖縄県那覇市


那覇市DATA 住所 沖縄県那覇市泉崎1丁目1番1号
電話 098-867-0111
面積 38.99平方キロメートル
人口 31万4392名(うち外国人1,845名/H17.6現在)
URL  http://www.city.naha.okinawa.jp/



経営企画部 情報政策課 上江洲正美課長(左)
経営企画部 情報政策課 名嘉元裕主幹(右)


◆今年3月、「第2次那覇市情報化推進計画」を発表されましたが、概要を教えてください。
上江洲 
那覇市では平成13年度に「情報化推進計画―あったかネット那覇21プラン」を策定し、IT導入による市民生活の利便性向上のための各種施策を展開してきました。それから3年が経過し、技術の進展や環境変化が進んだことから、改めて「那覇市情報化推進計画」を策定したものです。計画策定にあたって市民や事業者を対象にアンケート調査を実施したのですが、その結果をみると今後、インターネットを使って実現して欲しいサービスとして「各種証明書の申請」や「公共施設の予約」を希望する声が多数ありました。そこで、具体的なアクションプランとして、これを計画に盛り込んだものです。すでに今年1月から電子申請・届出サービスを開始し、また9月には公共施設の案内・予約のサービスも始めます。
◆電子申請・届出サービスの利用状況はいかがですか。
名嘉元 
電子化を検討する約470の手続きのうち、29に絞り込んでサービスをスタートしました。7月現在の利用は約50件ですが、最初の2か月間は4件しか利用されませんでした(笑)。やはり、住基カードや個人認証の取得が必要だったりと事前準備の煩雑さがネックだったようです。ところが、申請の際に電子署名を必要としない人間ドックの申込みを電子化したところ、あっという間に40件の申込みがあり、潜在的なニーズはあるんだと感じました。
◆9月に開始する公共施設案内・予約サービスへの期待も大きいですね。
名嘉元 
はい。まずはテニスコート、多目的広場などの14施設からスタートし、段階的に利用施設を増やしていく予定です。いままでは、住民が施設の窓口で申込み、予約データはすべて台帳で管理していました。一部の施設では電話でも予約を受付けますが、後日、窓口で申請が必要でした。今回、インターネットによる予約サービスが加わることで、住民はライフスタイルにあわせて24時間いつでもどこからでも手続きができるようになり、利便性向上につながると期待しています。

ポイントはコストと安定稼働

◆今回、ASP方式のシステムを採用されたポイントはなんだったのでしょうか。
上江洲 
ポイントは2点です。まずはコストの問題ですね。導入にあたり、いくつかのシステム方式を検討しましたが、ASPは導入費用および運用コストの金額が違いました。この厳しい財政状況ですから、経費負担の軽いシステムの導入は魅力的です。また、2点目は庁舎の環境に関わらずシステムを安定稼働できる点ですね。庁舎が築40数年と古くなってきており、地震対策などを考えても不安がありました。そのような折、TKCインターネット・サービスセンターを見学する機会に恵まれたのですが、情報セキュリティ面でも安全で、地震にもびくともしない堅牢な施設を目の当たりにすると、外部のデータセンター利用へと考えも変わってきますね。
 ネットワークを介して利用するので距離は関係ないことと、情報セキュリティの観点でもLGWANを活用できるのは安心であり、またすぐにサービスを開始できることも大きなポイントですね。さらに、住民向けのサービスは、点検やシステム障害のために止めることはできませんが、自分たちで運用・管理するのは限界があります。そのようなことを総合的にみて、ASPを採用することがベストだと判断しました。
名嘉元 システムの検討段階で、カスタマイズを行い、那覇市仕様の独自システムを構築する選択肢もありました。しかし、脱レガシーなどの時代の流れをみても、独自システムの採用は本当に正しい選択なのか? と疑問があったんです。ご承知の通り、電子自治体の目的は「住民の利便性」と「行政事務の効率化」です。そのためにも行政はBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)に取り組んでいかなくてはなりません。今後、自治体はBPRの手法をとるべきではないだろうか、標準的なシステムが主流になってくるのではないか……。このような考えにTKCのASPのシステムが見事に一致したといえますね。
◆最後に、電子自治体の構築において重要な点は何だとお考えですか。
上江洲 
何かに重点的に取り組んでいく時、重要なのは「人の配置」だと考えています。電子自治体を推進するためにIT推進室を新設した当初、庁内のさまざまな部署から人材を集めました。電子自治体という新しい世界の創造に戸惑うこともありますが、そのたびに職員から積極的な意見が出され、いろいろな課題をクリアしてきました。今回策定した「那覇市情報化推進計画」に基づきITを利活用した市民生活の利便性向上を図る事業は、平成19年まで続きます。この計画を住民の目に見える形に創造していくためには「人財」と「知恵」――これが成功の鍵を握っているのではないでしょうか。


記者の目
職員の方々はみなさん涼しげな「かりゆしウェア」を着用されていた。しかし、実際にインタビューを行ってみると、涼しげな表情の下にある行政サービスの充実や業務改善にかける“熱い”意気込みが伝わってくる。電子自治体構築には、具体的な夢(ビジョン)を描くことが大切だと感じられた。



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