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自立と協働のまちづくり目指し
大江町が取り組んだレガシー改革
山形県大江町


山形県
大江町
DATA
住所 山形県西村山郡大江町大字左沢882-1
電話 0237-62-2111
面積 153.92平方キロメートル
人口 9861人(H18.10.1現在)
URL  http://www.town.oe.yamagata.jp/


総務企画課情報システム係
鈴木利通係長
総務企画課情報システム係
結城武博主任


◆大江町では、平成15年にいち早くレガシー改革へ取り組まれ、今春から新しい基幹システムが稼動しました。
結城 
大江町では長年、オフコンシステムを自己導入していたのですが、平成15年にハードウェアのリース更新時期を迎え、中長期的な視点に立った情報化の検討が必要となりました。そこで、各課職員を集めて「大江町情報化推進部会」を設置しシステムの検討・見直しを行うことにしました。
鈴木 実は、大江町では市町村合併に頼らない自立の道を選択し、早い時期から行財政改革へ取り組んできました。そのために内部管理経費に対する職員のコスト意識向上に努め、情報システムについても人件費を含めたトータルコストの削減が課題となっていました。それまで電算担当(3名)がプログラム開発から運用・保守を担当していたため、法制度改正に伴う改修作業などに多大な労力がかかっていたんですよ。また、オフコンでは他システムとの連携が困難で、激変する社会環境へ柔軟・迅速に対応できないという弱点もありました。そうしたことから、最終的にオフコンを廃止してASP対応システムを導入し、また大量印刷などは外部委託とすることで、コスト削減と業務効率化を実現するという結論に至りました。

的確な情報提供で、不安感を払拭

◆具体的にどのような検討過程を経て、システム移行を進めたのでしょうか。
結城 
情報化推進部会では、2年間かけて情報化の方向性について検討しました。この間、先進団体視察のほか、担当課レベルでシステムの課題・問題点を洗い出し現状分析を行いました。そして部会の最終報告を受けて平成17年5月に選考委員会を設置し、新たな基幹システムの選定へ着手しました。ただ、システムの使い勝手などは原課でないと分からないため、最終選考の際は担当者にもデモを見てもらい「総合評価方式」で評価する形式を取りました。レガシー改革によって業務環境が変わることへの不安はあったと思いますが、職員は日常的にパソコンを使っていますし、コスト意識が浸透していたこともあって、多くの職員は「費用が安くていいものであれば移行しよう」という意見でしたね。もちろん我われとしても、県内の導入状況や部会での討議結果をQ&Aにまとめるなどして情報を提示し、不安解消に努めました。また、本来の趣旨である業務の効率化を図るため、原課と電算担当、TKCとが一緒になって業務とシステムのすり合わせを徹底して行い、スムーズな移行を心がけました。
◆なるほど。レガシー改革で何が変わりましたか。
鈴木 
主に(1)コストの削減、(2)原課の業務、(3)電算担当の業務、があると思います。コストということでは、新たな情報化投資も行っているため数値では表現しづらいのですが、電算担当者が1名減り、その分の人件費は確実に減りましたね。来年度以降さらに1名減の予定で、その人材をほかに活用できるのはコスト削減以上の効果だと思います。また、原課の業務ということでは、これまで電算担当に依頼して処理していたものが原課でできるようになりました。さらに電算担当の業務としては、大量印刷や税の消込、プログラム修正などの作業がなくなり、情報政策の企画・立案が主業務となりました。今後については、情報化推進計画が最終年を迎えるため、地域情報化なども意識しながら計画の見直しに着手します。
結城 いま全国の市町村では「後期高齢者医療制度」への対応などが予定されていますが、自分たちでゼロからシステムを構築するとしたら今頃青くなっていましたね(笑)。そう考えると、いい時にレガシーシステムを手放せたのではないでしょうか。

住民・地域と行政の三位一体へ

◆『大江町行財政改革大綱―元気なまちづくり推進プロジェクト』を掲げ、町民と行政の協働による“元気なまちづくり”に取り組んでいます。
鈴木 
いま地方分権の流れの中で住民自治の新たな展開が模索されていますが、大江町の考える“協働”とは、町民をパートナーとして創造性溢れる考えや企画を町民自ら実現できる仕組みを構築し、それらを支える新しい行財政システムを確立していこうというものです。その一環として今年、「われらが前向き活動支援事業」を新設しました。これは住民自らが活動することを前提に、必要資材や研修会の開催経費など年間100万円を限度として最長3年間にわたって交付金を交付するもので、今年は6団体の活動を支援しています。必要であれば職員が地域に出向いて話を聞き、アドバイスなども行います。何でもかんでも行政がやるのではなく、地域コミュニティ単位で身近な問題を自ら解決する――そうした活動を通じて町民一人ひとりにまちづくりに関心を持っていただければと考えています。
◆住民と地域、行政による“三位一体”というわけですね。
鈴木 
そうですね。また、地域の活性化のためには、たくさんの人がいて、子供の笑い声が響き渡るまちづくりも欠かせません。そこで大江町では、宅地分譲用地60区画を整備し、今年11月から販売を開始します。価格を廉価に設定し、就学前の子供がいる居住者には子育て支援交付金を用意するなどさまざまな特典をつけたのが特長で、これにより定住化を促進し人口増を図りたいと考えています。自立の道を歩むことは住民にとっても行政にとっても決して容易なことではなく、そのためにはまず行政が変わる必要があるでしょう。住民との協働や宅地分譲、あるいはレガシー改革も、すべて元気なまちづくりに向けた取り組みの一つに過ぎません。未来への挑戦はまだ始まったばかりです。


担当者から
大江町が目指す「行財政改革」のキーワードは、業務効率化・コスト削減・将来性にあり、この行政システムの構想とTKCの電子自治体への取り組み(TASK .NETシステム)が重なったことがシステム選定のポイントとなりました。元気なまちづくり推進へ向けて、最新システムのご提供とサポートを担い、行政サービス向上へ貢献することが、我われの責務と感じています。(山形営業課・森本)



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