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 従来、公金の収納は、自治体と金融機関の窓口、あるいは金融機関の口座からの自動引き落としといった方法が一般的でした。しかし、生活者のライフスタイルや社会環境の変化に合わせて、納税者へ「より便利な納税環境を整備する」という観点から、数年前から「コンビニ収納」を採用する自治体が相次ぎ、さらに最近では「クレジット決済」が注目されています。
 クレジット決済を採用する住民のメリットは、(1)手持ちの現金がなくても支払いができる、(2)カード利用によりポイントが貯まり、新たな商品やサービスが購入できる、(3)どこからでもインターネット上で24時間365日決済が可能、の3点です。
 一方、行政側のメリットとしては、(1)クレジット会社が立て替え払いをするため、収納率の向上が見込める(口座振替のように、預金額の不足で振替不能になることがない)、(2)金融機関から届く紙の領収済通知書では電子データへ変換する必要があったが、クレジット決済では電子データで届くため、業務効率が向上する――が挙げられます。
 このようにクレジット決済は、住民にも行政側にもメリットが期待されます。

今夏、ガイドライン公表へ

 税金でのクレジット決済の導入事例としては、すでに神奈川県藤沢市(軽自動車税)と三重県玉城町(町税などほとんどすべての公金)があります。
 藤沢市の場合は、住民がインターネット上の納付サイトへアクセスして必要な情報を入力し、その都度決済する方法であり、一方の玉城町ではあらかじめ住民がクレジットカード支払いの申込みを行い、口座振替と同様に(継続的に)クレジットカードから引き落とす方法です。


 この決済方法の違いは、藤沢市では「住民がいつでも、どこからでも税金が払える」点を重視しているのに対し、玉城町は行政側の「収納率向上」を重視しているためです。一概にどちらがいいということではなく、期待する効果を上げるのに最適な方法を選ぶことが、クレジット決済導入時のポイントといえるでしょう。
 とはいえ、クレジット決済を公金収納で採用する場合、課題も少なくありません。例えば自治体の基幹システムとクレジット決済システムとの接続方法や、ほかの収納方法と比較した場合、手数料が高額であることです。さらには複数のクレジットカード会社と契約を結ばなければならないなど、契約手続きが複雑化するといった問題もあります。
 これらの課題を解決するために、大手クレジット会社で組織される「公金クレジット決済協議会」が、今夏、『公金クレジット決済導入のためのガイドライン』を策定する予定です。ここで公金クレジット決済のさまざまな課題への具体的な解決策が示されることから、今後、クレジット決済を採用する自治体が加速度的に増えていくものと予想しています。
 数年後には、公金のクレジット決済が当たり前のサービスとなっているかも知れません。



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