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第5回
市町村が参加しやすい環境の整備
社団法人地方税電子化協議会 システム推進課長 笹原 務


地方税ポータルシステム(以下、エルタックス)を運営する社団法人地方税電子化協議会(以下、協議会)では、市町村の参加促進を最重要課題の1つと位置づけており、市町村の皆さまの参加しやすい環境整備に努めています。今回はそのうち3点についてご紹介いたします。


LGWANーASP

 これまでのエルタックス導入団体は、すべて「審査システム」を団体自ら構築・運用しており、サーバー機器の調達・運用等に係る費用がかかり、規模の大きい団体でなければ導入が難しい状況でした。これについて協議会では、かねてより小規模な団体でもご参加いただけるよう、電子申請の汎用受付システムなどのように都道府県域などで市町村が共同して「審査システム」を構築・運用し、これを利用する形での共同利用を提唱してきたところですが、なかなか実現されずにいました。
 そのような状況から、今年度より新たな試みとして、民間事業者による「LGWANーASP」のサービスを開始することといたしました。
 これは、民間事業者が自らの投資により「審査システム」を構築・運用したものを、各団体が利用料を支払って共同で利用する、という枠組みです。民間事業者から各団体までの通信回線にLGWANを利用することで、新たな回線コストもかからず、既存インフラの有効活用にもなります。また、共同利用によるスケールメリットを生かした費用面の負担削減や、導入に係る準備や団体側のシステム担当者への負荷などの人的負担の削減などにより、団体独自に構築・運用するケースと比べて負担を大幅に軽減することが可能となります。

助成金の活用

 エルタックスのシステム開発を行った際の開発経費について、後から参加する団体にもその一部を負担していただくという趣旨から、エルタックス導入の際に「開発関係費負担金」をお願いしています。これについて、財団法人全国市町村振興協会より、平成19年度市町村振興事業として助成金を受けることが決定しています。
 市町村が負担すべき「開発関係費負担金」の全額について助成申請を行い、そのうち19年度分として3億円が助成金として交付されることとなりました。これにより、今後、市町村がエルタックスを導入する際に要する初期費用を大幅に軽減することが可能となりました。


オブザーバー制度

 協議会では、市町村の皆さまにエルタックスへの理解を深め、導入を検討するきっかけとしていただくため、昨年と一昨年にわたり、全国の市町村を対象とした「エルタックス全国市町村説明会」を開催しました。
 その際に行ったアンケートで、エルタックスへの参加意向を伺ったところ、「時期を定めて導入を検討したい」「将来的には導入を検討したい」といった回答が75%以上の市町村から寄せられました。これだけ多くの市町村がエルタックスに興味を抱いていることを受けて、協議会としても皆さまに対するサポートの必要性を認識したところでした。こうした状況から、協議会では本年度からオブザーバー制度を設け、市町村への直接の情報提供・情報共有を図っていくこととしました。
 参加資格については、エルタックスの導入を検討する市町村であれば、それ以外の条件は特にありません。電子自治体運営協議会など、地方公共団体で運営される団体でも参加できますので、都道府県内の各市町村が一体となって検討する場合などにもご活用いただけます。
 オブザーバーには、会員団体等に向けた専用ホームページを通じて、システムの仕様書等の提供など導入検討に役立てていただける情報を提供しております。また、総会など協議会が認めた会議への傍聴参加も可能となります。本年5月の総会では、総会終了後に政令市も含めた市町村会員とオブザーバーの皆さまを対象とした会議を別途開催しました。
 オブザーバーとして参加するにあたって、年会費や負担金等の金銭的負担はありません。エルタックスの導入に向けた検討を行っていただくこと、協議会が行うアンケート調査への協力、エルタックス導入に向けた検討状況についての報告などがオブザーバーの義務となります。
 制度を導入した本年4月には都道府県の市町村担当課等を通じ、オブザーバーへの参加案内をお送りし、すでに100団体を超える団体にお申し込みいただきました(都道府県別のオブザーバー団体数については別表をご参照ください)。
 オブザーバーの受付は随時行っています。参加規約や申込書等についてはメール(chidenkyo@eltax.or.jp)でお問い合わせください。
 このような取り組みを通じて、市町村の皆さまがエルタックスを導入しやすい環境整備を進め、参加団体の拡大によって利用者利便性を高めていくことで、エルタックスが電子自治体として真に有効な機能を担うことになると確信しています。ご質問やご不明な点については、お気軽に協議会までお問い合わせください。
 来年1月には、給与支払報告書等や個人住民税の特別徴収分などの手続き、事業所税申告が電子化されます。また、来年3月には電子申告をした税目と個人住民税の特別徴収分を対象とした電子納税、法人設立や異動に関する届出などを対象とした電子申請・届出についてもサービスを開始します。
 これを契機に、まずはオブザーバーとなって電子申告の検討を始められてはいかがでしょうか?



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