電子自治体推進を支援する情報誌「 新風」

【巻頭言】

タイトル

 平成13年、IT戦略本部が『e‐Japan戦略』を策定して以来、高速インターネット、いわゆるブロードバンドネットワークが全国に展開され、わが国の情報通信基盤は速度面とコスト面などにおいて世界最高水準となり、日本の電子政府・電子自治体は大きく発展しました。
 そして、平成21年7月に策定された『i‐Japan戦略2015』では、新たな将来ビジョンおよび目標に〈2015年までにデジタル技術による「新たな行政改革」を進め、国民利便性の飛躍的向上、行政事務の簡素効率化・標準化、行政の見える化を実現する。(中略)これらにより、国際的に世界一の評価を受け「国民に開かれた電子政府・電子自治体」を実現する。〉と掲げました。今後は、ネットワークインフラをいかに活用して“より豊かで、安心・安全な社会”を構築していくかが問われているものと考えます。
 このような流れのなか、当協会は平成18年5月15日の発足以来(平成21年11月13日時点、会員数632団体)、いわゆる地域の情報化の実現を目指し、さまざまな活動を推進してきました。
 一つには、地方公共団体の情報システムの抜本的改革の実現、および地方公共団体内外のさまざまな情報システムのオープンな連携を実現する基盤として「地域情報プラットフォーム標準仕様」を策定し、同仕様に準拠したシステムの構築を推進しています。なお、地域情報プラットフォームは、新戦略においても、「国・地域を中心とした各種の行政サービスの連携を実現する新たな基盤」として位置付けられています。
 また、当協会では、地域情報プラットフォームをベースとして、地方公共団体で共通利用が可能な公共アプリケーション(防災、医療、教育)の整備等の推進、および地域情報化の基盤となる公共ネットワークのさらなる整備や利活用の検討を進めています。そして、地域情報化の普及促進に欠かせない人材の育成や、地域の先進的な情報化の取り組みに関するナレッジの集約、セミナー等の開催、あるいはアドバイザー・講師の派遣など、各種地域情報化推進に関する活動の支援等も行っています。
 地方公共団体はいま、情報通信技術を有効に活用した新たな行政サービスの在り方を模索しています。
 そこでは、住民一人ひとりの目線に立った便利・安心・安全を実現する「住民生活の情報化」、地域における人と人との触れ合い(地域コミュニケーション)の活性化や地域産業の振興を実現する「地域社会の情報化」、そして地方公共団体の行政事務の効率化に基づいた費用低減等の行財政改革を実現する「行政の情報化」の3つが同時に求められていくと考えています。
 これからは、地域情報化に関するこれらの課題を見据え、国・地方公共団体・民間企業等が一体となってICTを活用した新しい地域社会の形成を目指す必要があり、当協会としてもその実現に寄与すべく活動してまいります。