電子自治体推進を支援する情報誌「 新風」

【連載】

タイトル

 すべての地方公共団体がエルタックスへ接続し、地方税務行政へ欠くことのできない社会インフラが整備されました。最終回となる今回は、地方税電子化協議会の平成22年度事業計画について説明します。

基本方針について

 これまで順調に運用してきたエルタックスも、運用開始から5年を経過し、円滑な更改・新システムへの移行が不可避となっています。また、平成22年度には、「所得税確定申告データに係る国税庁とのデータ連携システム」(国税連携システム)の開発・運用が、新たな業務として追加される予定で、エルタックスは地方税務行政の高度化・効率化に欠くことのできない社会的インフラとして、新たな段階に進みます。
 また、今春には全国1,800の地方公共団体のすべてが、当協議会の会員となり、電子申告をはじめ、何らかの形でエルタックスを利用することとなりました。今後は、会員団体の意向が適切に反映されるよう民主的かつ効率的な組織運営も重要な課題となります。
 このように、今年度は当協議会の事業およびエルタックスにとって大きな転換点になるといえ、これからの新たなる成長発展に向けて、以下に掲げた4つの課題へ重点的に取り組みます。
1.電子申告の利用率向上
 会員団体のうち電子申告受付サービスを実施している団体は全体の4割程度であり、導入団体の拡大が課題となっています。このため地方税電子申告の普及拡大へ向け、次の2点を強化する予定です。
 まずは、県庁所在地をはじめとする中核市の実情を調査した上で、電子申告導入の働きかけを行います。
 また、2点目としては、電子申告の利用率向上へ取り組みを強化します。当協議会ではこれまでにも、平成22年度に電子申告率50%を目標とするアクションプランを策定し、利用率向上に取り組んできました。最終年度にあたる今年度は、新規会員に対するアクションプラン策定を働きかけるとともに、「第二次アクションプラン」(仮称)策定に向けた検討を部会等において実施する予定です。
2.ポータルセンタ機器更改
 現行ポータルセンタの機器の保守が終了するため、今年度中にシステムの安全性・信頼性の確保の観点から所要のシステム移行、試験を実施することになります。これにより今後、新ポータルセンタとの接続試験など、各団体の協力が不可欠となりますので、よろしくお願いします。
3.国税連携への対応
 平成23年1月稼働を目途とする「所得税確定申告書データ送信システム」の構築に向け、今後、次の作業を行う予定です。
◎7月=国税庁と国税連携システムのポータルとの疎通確認
◎9月中=システム開発を終了し、内部での動作確認を行う
◎10月~11月=各団体との疎通および機能確認のテスト実施

 なお、システム開発にあたっては、最大限ユーザビリティを考慮し、利用者(団体側)にとって使い勝手のよいシステムとすることを前提に現在作業を進めています。これにより、国税庁から送信される国税データを円滑に各自治体へ配信するとともに、国税連携システムの安定運用に努めていきたいと考えています。
4.新公益法人への移行
 「公益法人認定法施行」に伴い、同法に定める公益的事業を行う特例民法法人は、施行日から5年間のうちに行政庁の認可を得て、公益社団法人等に移行することが可能となりました。
 当協議会としても、すべての地方公共団体が参加する団体として、長期的に安定した協議会運営を維持していく上で、(実質的に)民主的な意思決定プロセスを確保するとともに、迅速かつ効率的な運営に留意する必要があります。
 こうした観点から、平成24年4月の新公益法人移行を視野に、移行前の特例民法法人として、平成23年度には「代議員制度」を導入すべく、必要な準備を始めます。具体的には、会員団体の意向が適切に反映される民主的・効率的な組織運営の制度のあり方や、新公益法人における制度の課題などを整理、検討していく予定です。

 協議会運営にあたっては、各会員および利用者の皆さんの協力が必要不可欠です。当協議会としても、国税連携をはじめとする重点事業の達成に向けて、利用者の利便性向上、システムの安全性・信頼性を損なうことないよう努力していきたいと考えています。
 本連載は今回で最後となりますが、地方税務行政の高度化・効率化へ、今後とも皆さまのご理解・ご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。